■はりきゅう(鍼灸)治療ってなに?
はりきゅう(鍼灸)治療とは、鍼や灸で経穴(けいけつ)や経絡(けいらく)を刺激することによって、治療を行うことをいいます。
■経穴、経絡とは?
経穴とはいわいるツボのこと。経絡とは経穴同士を繋ぐ線のようなものです。
はり(鍼)を刺すことや、きゅう(灸)を据えることによる身体への反応(※詳しくは下で)を利用して、身体の状態を整えます。
経穴は筋肉上にあるので、その筋肉を狙う場合もあります。
筋肉への刺激で身体の緊張が緩まり、血液の巡りがよくなります。
それらが心身のバランスを整え機能を回復させます。
症状の改善や病気の予防、リラックス効果も得られます。
■はり・きゅうの作用とは?
はり・きゅうには、いろいろな作用があります。
● 身体の組織や器官に刺激がはいり機能を調整する作用。
● 血液の量を調整する作用。
● 内因性モルヒネ様物質や下行性抑制により痛みが収まりまる作用。
● 白血球などの細胞を増加させ自己治癒機能を促進、自己防衛機能を高める作用。
● リンパ球やNK細胞が活性化し免疫機能を高まりまる作用。
● 白血球が増加し、血流の調整がされ炎症が収まる作用。
● 自律神経失調症やアレルギー体質を改善して体質を強化する作用。
● 神経の反射を利用し組織・器官の機能を調節する作用。
● 血小板の働きをよくし、血液凝固時間を短くする作用。
● 赤血球・血色素量を増やす作用。
これらの作用は、いわゆる科学的根拠(エビデンス)のあるものです。
■どんな症状に効果があるの?
WHO(世界保健機関)のEssential Drugs and Medicines Policy(EDM)・伝統医学部門のレポートによって、2002年に「臨床試験によってはり(鍼)が有効とされた」という疾患・症状がリストアップされました。
具体的には、頭と目などの顔の症状、首・肩・腕・背中の疲れ、足と腰の疲れ、内臓の疲れ、婦人科系の症状、心の疲れなど。これらは世界的機関によって認められた「はり」の効果といえるでしょう。